AI手帖

temperatureを変えると回答はどう変わる?Qwen3を6回動かして読む

雨の日に読む短編小説の題名を3つ頼むと、temperature 0.3では同じ題名が3回出ました。0.7では、seedを変えると重複の有無が変わりました。3つの設定を各2回動かした結果を読み、数値を上げ下げするだけでは決められないことを確かめます。

この記事の流れ

0.3では重複し、0.7ではseedによって変わった

同じ質問に、temperature 0.3・0.7・1.2を使い、seedを42と7にした6回の実行です。

雨の日に読みたくなる短編小説の題名を、日本語で3つ考えてください。題名だけを箇条書きにしてください。

temperature 0.3 / seed 42

- 雨の日に読まれる短編小説:「雨の日、読者と読物」  
- 雨の日に読まれる短編小説:「雨の日、読者と読物」  
- 雨の日に読まれる短編小説:「雨の日、読者と読物」

temperature 0.3 / seed 42 / 入力 74・出力 81 tokens

temperature 0.7 / seed 42

1. 『雨の日、一人の子供』  
2. 『雨の日、おしゃべりの子供』  
3. 『雨の日、読書の子供』

temperature 0.7 / seed 42 / 入力 74・出力 46 tokens

temperature 1.2 / seed 42

1. **『雨の中の夢』**  
2. **『青空と雨の日』**  
3. **『夜の雨と読者』**

temperature 1.2 / seed 42 / 入力 74・出力 37 tokens

seed 7の出力を見る

temperature 0.3 / seed 7

- 雨の日に読む短編小説:「雨の日、読む」  
- 雨の日に読む短編小説:「雨の日、読む」  
- 雨の日に読む短編小説:「雨の日、読む」

temperature 0.3 / seed 7 / 入力 74・出力 69 tokens

temperature 0.7 / seed 7

1. 雨の日に読む短編小説:「雨の日の読物」  
2. 雨の日に読む短編小説:「雨の日の物語」  
3. 雨の日に読む短編小説:「雨の日の物語」

temperature 0.7 / seed 7 / 入力 74・出力 69 tokens

temperature 1.2 / seed 7

1. 雨の日に読まれる小説  
2. 雨の間で読まれる小説  
3. 雨にした読者

temperature 1.2 / seed 7 / 入力 74・出力 39 tokens

0.3は、どちらのseedでも一つの題名を3回繰り返しました。0.7は、seed 42では3種類、seed 7では2種類でした。1.2はどちらも3種類ですが、seed 7の「雨にした読者」は意味を取りにくい表現です。重複がなくなることと、使いたい題名になることを分けて読みます。

temperatureが変えるのは、候補を選ぶ確率

temperatureは、次のトークンを選ぶ際の確率分布に関わる設定です。低くすると有力な候補に寄りやすく、高くするとほかの候補も選ばれやすくなります。モデルの知識を書き換える設定ではありません。

次のスライダーは、その計算だけを仮の4候補で見せるものです。

候補の選ばれやすさ

仮の候補「A・B・C・D」と、基準の確率「55%・30%・10%・5%」を使った数学的なデモです。実際のAIモデルの出力ではありません。

計算は pᵢ^(1/T) を候補間で正規化しています。top-pなどの追加の選択条件は含めていません。

題名が変わったことを、正答率の改善と呼ばない

この課題は題名を考えるもので、正解ラベルを用意した精度テストではありません。今回の出力からは、temperatureを上げれば事実を正しく答えられる、といった結論は出せません。

文章の種類が増えても、意味の取りにくい表現が残る場合があります。使う文章を選ぶときは、重複、依頼への対応、内容の分かりやすさを確認します。

再現には、設定とseedの両方を残す

0.7の2回は同じ質問ですが、重複の出方が異なりました。出力を見比べるなら、temperatureだけでなく、seed、モデルの版、ほかの生成設定も記録します。

同じseedを指定しても、実行環境やライブラリが違えば同じ出力が得られる保証はありません。モデルを替えた比較と、同じモデルの設定変更も区別します。

自分の文章で比べる

Colab実習では、同じ質問とseedを使って設定を変えられます。まず一つの質問を固定し、出力を残してから、ほかのseedでも試します。

今回の0.3で起きた繰り返しを、すべてのモデルや低いtemperatureに共通する現象とは扱いません。モデルや課題を替えたら、その組み合わせで確かめます。

検証範囲と再現ファイル

2026年10月8日JSTに、AIアシスタントがLinuxサーバーのCPUで実行しました。Google Colabでの実測ではありません。3設定×2つのseed、計6回の記録です。題名の好みや事実に関する正答率は採点していません。

モデルはQwen/Qwen3-0.6B、固定版 c1899de289a04d12100db370d81485cdf75e47ca。Python 3.11.17、torch 2.8.0+cpu、transformers 4.57.6、accelerate 1.12.0、CPU・float32・2 threadsです。

生成は enable_thinking=False、do_sample=True、top_p=0.8、top_k=20、max_new_tokens=96。システム指示は「あなたは日本語で答えるアシスタントです。質問に短く答えてください。」です。

入力・回答・利用量の全記録 · 実行スクリプト · 実行時の教材

参照した公式資料

確認日:2026年10月24日。

Colabで回答の違いを比べる ↗