AI手帖

RAGとは?検索と資料の渡し方を、貸出期間の例で確認する

RAGは、質問に関係する資料を検索し、その資料を使って回答を生成する構成です。このサイトでは、貸出期間を7日から3日に変えた資料をモデルへ渡しました。回答も変わりましたが、ここで実行したのは資料の受け渡しまでです。検索部分は別に見ていきます。

この記事の流れ

RAGは「探す・渡す・答える」の流れ

社内の貸出規則を答えるシステムなら、まず質問に関係する規則を探し、見つかった文章をモデルへ渡して回答を作ります。質問のたびに必要な資料を取り込むため、モデルを再学習させる方法とは作業が異なります。

資料を保存しただけでは、必要な箇所を毎回取り出せるとは限りません。検索の対象、資料の区切り方、更新日や版の扱いが、モデルへ届く内容を左右します。

貸出期間を7日から3日に変えると、回答も変わった

入力したのは、架空の規則「ノートパソコンの貸し出し期間は7日です。延長には管理者の承認が必要です。」と、貸出日数を尋ねる質問です。次の実行では、資料中の日数だけを3日に変えました。

資料は7日

ノートパソコンは7日借りられます。根拠資料番号:01

temperature 0.7 / seed 42 / 入力 127・出力 19 tokens

資料を3日に変更

ノートパソコンは3日借りられます。根拠資料番号:01

temperature 0.7 / seed 42 / 入力 127・出力 19 tokens

両方とも、渡した日数と資料番号01を含む回答になりました。この記録で確認できるのは、短い資料を直接渡した条件で、資料の日数が回答に使われたことです。検索が適切な規則を見つけたかは、次の工程の確認になります。

資料番号が付いていても、引用内容を確認する

資料番号の表示だけでは、回答が資料に沿っているかは判断できません。たとえば、資料には「延長には管理者の承認が必要」とあります。「自由に延長できる」と答えたなら、番号01が付いていても内容はずれています。

見つからない質問にも答えさせる場合は、資料に根拠がないときの応答を決め、実際にその入力で確かめます。今回の日数比較では、その条件は試していません。

自分の規則で試すときは、資料と質問をセットで残す

最初は、短い資料1件と、その中に答えがある質問1件で試します。次に、似た名前の古い資料や、資料内に答えがない質問を加えます。検索で選ばれた資料とモデルの回答を並べて見ると、どちらの工程を直すべきか分かります。

Colab実習では資料を直接渡す部分を動かせます。検索を付ける前に、渡した文章が回答でどう使われるかを確認できます。

検証範囲と再現ファイル

2026年10月8日JSTに、AIアシスタントがLinuxサーバーのCPUで実行しました。Google Colabでの実測ではありません。資料の日数だけを変えた2回の記録です。検索・資料の更新処理・資料に答えがない質問は試していません。

モデルはQwen/Qwen3-0.6B、固定版 c1899de289a04d12100db370d81485cdf75e47ca。Python 3.11.17、torch 2.8.0+cpu、transformers 4.57.6、accelerate 1.12.0、CPU・float32・2 threadsです。

生成は enable_thinking=False、do_sample=True、top_p=0.8、top_k=20、max_new_tokens=128。システム指示は「あなたは日本語で答えるアシスタントです。質問に短く答えてください。」です。

入力・回答・利用量の全記録 · 実行スクリプト · 実行時の教材

参照した公式資料

確認日:2026年10月24日。

Colabで資料を渡して回答を比べる ↗